2010年7月6日火曜日

カリブーの集団心理

アラスカ西部、ベーリング海、St.Michaelにて


カリブーを追って、アラスカ中、色々な場所に飛んでいるわけですが、
上空から、彼らの行動をハンター視線と合わせて
つぶさに観察していると、とてもおもしろいです。

群れは、先頭の一匹もしくは数匹が動くことで、
みなそれに盲目的についてゆきます。

たまに、群れと反対に歩こうとする個体も現れますが、
その謀反者の行動は、まるで目に見えない力によって矯正されるように、
再度、隊列の中に加わっていきます。


盲目的についてゆくカリブーの隊列にあっては、
誰かの踏みあとにフォローするだけで、
決して自分で道を造らないやつや、
ちょっと早めに走りつつ、少し休んでエサも食べるやつ、
必至に走るふりをして、実はきょろきょろと辺りを見回し、
なにかを企んでいそうなやつ。

集団心理が働く中で、いわゆる人間社会の縮図が、
カリブーの群れを俯瞰することで、見えてきます。

もちろん、イイやつもいるようです。


この集団を上空から見ていると、
神の視点を手に入れたような気がしますが、
いかんせん彼らの行動に手の出しようがなく
ただ自分勝手なことを述べて写真を撮るだけなので、
今の私は、神というよりは、ただの傍観者か
どうしようもない批評家というほうが正しい。

私がパイロットを演じている限り、
動物たちとは、同じ視点に立てないんです。


私が、他のどんなアウトドアーズマン(なんかイヤな言い方ですね)よりも
ハンターを尊敬するのは、

動物と同じ世界に入ることのできる唯一の存在

だから。


写真家に甘んじないで、狩猟したくなってきました・・・


話は変わりますが、

墜落時の護身用に、友人から44マグナム拳銃を譲ってもらいました。


この前、霧でベース基地に戻れなかったとき、
河原にブッシュ着陸して、テントを張ったのですが、
そのときに持って行ったM870が長すぎて、
テントの中で使う護身用としてはいざというとき振り回せない
ということが分かったのです。(当たり前なんだけれど)

で、拳銃が必要かと。

威力は減りますが、あの携帯性は捨て難い。


とりとめないですが、また報告します。

2010年7月5日月曜日

カリブーを追って3千里(以上)

カリブーの大群を追って2ヶ月が経過しました。

昨日、8000頭はいるであろう大群と遭遇。


現在、私のいる北緯70度地点では
多数のカリブーがどこかで群れていると思われます。

狩猟シーズンに入りつつ、
こういう群れを見ると撃つというか、、、

ただ圧倒されるばかりな感じです。


またリアルタイムで報告します。