2011年8月30日火曜日

法律で決められた回収部位


話は、昨日のアラスカハンティングレギュレーションBOOKについて。

当たり前だけど英語だらけの冊子をパラパラとめくってみると、
おもしろい文章が書いてあります。

「法律で決められた解体して持ち帰らねばならない肉の量と部位を知っていますか?」

それが写真に書いてあるわけですが、、

取って回収しなければいけない部位

首肉すべて、前足すべて、リブすべて、太もも、背ロースすべて

上記の部位は、

ムース、カリブー、ドールシープ、マウンテンゴート、マスクオックス、などなど・・の場合はyou must salvage、、要するに回収しなければいけない。えー、前足はおろか首肉まで?
肉の回収が法律で決められているのは凄いですね。私もこの話を聞いた時は、狩猟文化が違うんだな・・・と思ったものです。ほとんどのアラスカハンターは、獲物を「神聖なもの」と考えているので上記のことはしっかりと守ります。北海道のように無制限に獲れるわけでもないので、そこら辺も関係してくるのでしょうけれど。

アラスカはもうすぐムースが始まります。ハンターさん達はそわそわ、家族もドキドキな毎日でしょう。

2011年8月29日月曜日

イヌイットの狩猟番組


昨日、NHKでグリーンランドのイヌイット村に若い頃移住し、イヌイットの狩猟文化とともに40年間生活してきた日本人のドキュメンタリーがありました。

普通は日本人がそんなところで・・・という話題性に関心が向くのでしょうけれど、我々としては、あの広大な海・山フィールドで行う狩猟の映像に目を奪われるわけです。解体シーンもカットされることなく放送されていましたし、なにより親子の間で行われる狩猟技術の伝承(と難しい言葉ですが、要するに親子で狩猟に行っている)には、思わず頬がゆるんでしまいました。自分に息子がいたら、一緒に狩猟に行きたいな、、と。

番組として小型カメラによる嫌みのないストーリー作りは好感が持てますし、ご覧になられた方も、矛盾のない狩猟シーンに安心されたんじゃないでしょうか。やはりスポンサードがないNHKでしか作れない番組でしょう。見逃した方はNHKオンデマンド当たりで見ても良いかも知れません。私は、アラスカオンリーでグリーンランドに入ったことがないのですが、エスキモーの研究をしている人にとってシオラパルクは、特別な存在だと聞いたことがあるので、映像で狩猟文化まで知ることができたのは嬉しい限りです。

写真はアラスカ州におけるハンティングレギュレーション冊子。無料で配布されるもので、狩猟店(というか鉄砲道具がスーパーマーケットで撃っているような国なのでどこでも)に行けば手に入ります。番組でも、狩猟制限について細かく決められれているというお話しがありましたが、アラスカでもそれは同じ。ページをめくってみると事細かな制限事項が「キッチリ」決められています。英語なので読むのも大変ですが、「そんな規則もあるのか!」と感心すること多々、それは次回以降紹介できたらなーと思ってます。

しかしながら、、、子供がグラウスでしょうか、獲物を撃ち取って喜んでいる姿、、いいですね。


2011年8月28日日曜日

ナショナルジオグラフィックス本紙が届きました。

発売から2日、私の住む北海道の田舎は
本の発売が遅いので確認できていなかったのですが、

さきほど、編集部から
ナショナルジオグラフィックス本紙が届きました。

「鳥になりたい!」
私もです

最高の掲載号!

なんとビックリなことに、表紙に紹介されているではないですか


記事と作品は、書店で購入後、確認してくださいね。



ナショナルジオグラフィックス誌に紹介されるのは、
写真家として大変名誉なことで、
まさか自分の作品が掲載されるとは・・

最高に嬉しい限り、
みなさんもよろしければ
書店でパラパラしてみてください


ナショナルジオグラフィックスのHPはこちらから
↓↓



2011年8月27日土曜日

熊と石灰

カブで夕方パトロール


熊の出没は絶えず、、いろいろと工夫をしている様子

下は、とある工夫


熊が特定のエリアの橋を渡って
畑に通っているらしく、
そこに石灰をまいて行動を分析しています



これは・・・


しっかり足跡がついています。

しかしなかなか発見には至らず。

もちろん私のカブパトロールは、
エゾ鹿オンリーで熊を追うつもりはありません。

そんな技量も知恵も経験もなく。
現段階では諸先輩方の動きをつぶさに見て
指示に従うだけです。

今日の羊蹄山も抜群に綺麗です

カブで通えるところにこの景色と
将来のシカ猟場(希望)

だんだんこのエリアにも慣れてきた今日この頃です。


2011年8月25日木曜日

アラスカHPをリニューアル!



アラスカHPを大リニューアルしました


思い立ってから数ヶ月、さまざまな試行錯誤をして
やっとここまでこぎ着けました。

すべて自分自身での製作なので、
まだまだ見にくい場所もあると思いますが
今後も定期的に更新してゆきますので
(とりあえずは毎日更新しています)
どうぞブックマークに登録よろしくお願いします。

2011年8月24日水曜日

ヘビ狩猟

今日もまた自慢のSuperCubで釣りに行く途中、思わぬ獲物を発見。

ヘビである。

そのまま通り過ぎればよいのだが、ついつい・・
スーパーカブでわざわざUターンして
ひき殺して踏んでしまい

仕方ない・・殺生したからには
胃に収めるとするか。

ということでヘビを解体


ちなみに皆さんヘビぐらいは
食べたことがあると思いますが、
さばき方はいたってシンプル。

シカなんかよりはるかに簡単、たぶん狩猟鳥獣?で一番簡単な解体手順だと思います。

          1.頭を首でカット
          2.皮をむく(写真の通りベロッと簡単)
          3.最後に内蔵を引っ張るだけ。

皮がある状態だとかなりグロイですが、
皮をむくとなんだか美味しそうに見えますから不思議。

あとは友人を誘って謝肉祭を開催するのみ

友人↑の了承済み(笑)

塩ふって焼いて・・


すごい喰いっぷりです。
Nさん登場ありがとう!


味は鶏のささみ?
いや、タラの干し物みたいな
とても肉とは思えないさっぱり感があります。

骨っぽいですけど、
山では貴重なタンパク源なので
皆さんヘビもちゃっかり獲って喰いましょう。


まあ、ヘビ喰って思うことは、

獲った動物は自分で食べる
自分で食べない動物は獲らない

そういう掟みたいなものが
ハンターにはあるべきなんじゃないかなって
思うわけです。





スイート熊


このスイートコーン畑に熊がやってきたのです。

町として組織的にこのスイート熊を駆除しよう、ということでハンター総動員して、潜伏していると思われる雑木林の周囲を取り囲み、勢子が入ってゆくのでしたが・・・
(私の持ち場では、ロケット花火バンバンやってました)

勢子が放つ無線の声は、スイート熊の寝た跡やスイートな糞(もちろん未消化なコーン)、草をかじった跡や足跡だけで、実際にはどこにもその姿を見いだすことはできませんでした。

完全に周囲は包囲したはずなんだが・・

まだ雑木林の中に隠れてるんだろうか?
それともどこかへ?
でも足跡を辿るとそういうストーリーにはならないらしく・・


結局この日は、Time Upで解散。


ベテランさんでも難しい熊。
ビギナーな私には、かなり難解になってきました。



2011年8月22日月曜日

クマ→スイートコーン

今朝の早朝クマ見回り・・

あまーいスイートコーンをがっちり食ってます


おいおい・・


隣に雑木林があるんですが、そこに??

生々しい足跡です。

地元のオジサンたちの綿密な調査によると
小型であるらしいんですが。
周辺の足跡から、
どうやら隣の雑木林に潜んでいる様子

このスイート熊、翌日も荒らしやがって
とうとう組織的に駆除することに。

さてどうなることでしょうか!

もちろん私も参加します





Super Cub釣り

ヒマなのでカブに乗って釣りに行ってみた。
田園風景がまったくよく似合うバイクである。
(ちなみにこのカブは、友人に借用中のモノ)


通常、カブ(Super Cub)といえば、
ブッシュパイロットやアラスカの住人にとっては、

パイパー社のそれ
(Super Cub)
を想起するものだが、

ここ私の故郷日本では、

HONDA スーパーカブ50のことだろう。


(写真は、どうみても東南アジアだが・・・
それにしても凄い積載能力、、net上の写真です)


このカブ、事実上生まれて初めて
乗ってみたが、なかなかの悪路走破性。

田舎の砂利道なんぞ余裕

かなりのオフロードでも大丈夫でしょう。
過去にスズキのDRに乗っていたことのある私としては
非常に楽しいマシンです。

今日のヤマベ釣りは、昨日の雨による
川の濁りもあり
テンカラ→エサに変更

やはりある程度濁っていると
ドライでは厳しいようです。

晩のおかず分だけ10尾程度をゲット


可愛い新子の唐揚げです

新子の唐揚げがうまいんですよねえ。


おっと、スーパーカブの話であった。

交渉スペックだとリッター100km以上の燃費、
(普通でも45km/Lは行くらしい)

渋い外観、良好な足つき性

特長を履いたまま乗れば、
すぐに釣りができる気軽さ。


これで、狩猟ができればなお最高・・・

だれか、カブで狩猟している人いないかな?







2011年8月20日土曜日

スコール

高校野球決勝を見ていたら、急なスコール。

写真のあと、5分後にドバッと降ってきました。

真っ黒に見える雲は、アメフラシの雲。
なぜ、真っ黒な雲がアメフラシか?

答えは簡単で、雲が上空を覆ってしまうため、
光が届かず真っ黒に見えるため。

いわば、分厚い雲の傘の下のいるので、
光が少ししか届かず真っ黒に見えるわけです。

逆に、、

遠くにある積乱雲や高積雲が白く見えるのは、
雲の外側からの反射を見ているので白い。


まあ、当たり前と言えば当たり前なんですが、
飛行中では、大事な判断基準だったりします。


それにしても、日本の天気はアラスカに比べてわかりやすい。
西から東へと黙っていても動いてくれるので
冬だって頑張って三日間ビバークすれば、必ず天気は良くなるわけだが、
アラスカは違っていて、

低気圧の動きが全く読めない。。。。

消滅したり、停滞したり。

アラスカでは一週間同じ場所で天気待ち、、ってこともあり得ます。
大陸とベーリング海と北極海とがいろいろと悪さをするわけです。

それを考えるとやはり日本って
小さな弧状列島なんだなと、思ってしまうのです。

ですから日本で発生する山岳事故などは、
ビバーク装備を持って、
じっと天候待ちすれば大丈夫なんですが、
やはり事故が減らないのは、
それ以上に過密な登山者のスケジュールに原因があるのでしょう。
どうしても○○日までに下山しなければ会社に間に合わない・・など。

社会性に殺されてはいけません。
死ぬぐらいなら会社なんか辞めてしまえばよい。

ですから
アウトドアで事故が起こるかどうかは、
計画段階で決まっているんですよね。

人力のみで山奥に入る時は、特にそう・・

日本でアウトドアを楽しむのは、
自然より会社が怖い。

皆さんそんな経験ありませんか?







2011年8月19日金曜日

ダチョウは喰ったらうまいのか?

ダチョウである。


こやつの正体は、、、これ。
 羊蹄山をバックに。


 タマゴが超でかい。

ちょうど、我々が視察に行った時、ダチョウ様が卵を産んでいて、
地面に「ぼろっ」とでかいタマゴが放置されていた。

それを農場の人が、採りに来た時に色々と聞いてみた。

「ダチョウって美味いんですかね?」

A:ウマイですよ、脂肪が少なくって赤みの肉です。

「ダチョウジビエはしないんですか?」

A:ええ、それでやってゆこうと思ったんですけど、
ダチョウの屠殺場がないんですよ。
前は阿寒にあったんですけどね・・

なるほどー!

家畜扱い=屠殺場が必要

エゾ鹿とは違うようです。


それにしても今日は
大変カラッとしたニセコエリアでした!

2011年8月18日木曜日

クマの見回り


クマの見回りです。
またまた神出鬼没なあいつらが、農家さんのビートを荒らしました。


足跡は、20cmぐらいかな・・



ボサから出てきたあとが、恐ろしすぎる。

どうやらこのエリア、数頭のクマさんがいるようで
あちこちで足跡が確認されています。

ビート味のクマさん・・・

2011年8月15日月曜日

カリブーのツノと肉は、絶対に持って帰る


「カリブーのツノと肉は、絶対に持って帰る」

これは、立派なツノのカリブーオスを二頭倒した友人の言葉。

急な悪天候で早期に撤収しなければいけない状況で、離陸重量制限に頭を悩ませていたブッシュパイロットの私の意見を聞かず、こう言い切った彼には、絶対に持ち帰る意志がありました。(詳しいところは、現在執筆中の続編作品で・・応援よろしくです!)


飛行機の翼にベルベットの美しいカリブーのツノを
くっつけるのは素晴らしく格好良く
夢が叶った!という喜びでいっぱいでしたが・・
(カリブーのツノを翼に漬けて飛ぶのは夢だった)

実際に飛行するのは簡単ではなかった・・けど、
彼の最後まで狩猟を完了したいという気持ちに私は、こころ動かされたのです。





そういえば、世の中、安易にカネだけで

「未知の素晴らしい体験ができる」

と思っている人多いですよね・・・

だから、
カネさえ稼げば何でもできる!
カネさえあれば幸せをつかめる、

と思っている野郎が多すぎる。


真の喜びと幸せは、

「プロセスに存在する」

のであって、

いきなり美しい景色を求めたり、
いきなり感動を求めたり、
いきなりウマイものを求めたって、

それは本物ではない。
まったくの偽物。

おおっと、愚痴ってしまった。


しかし、我々はそういう


「プロセスの重要性」

を世間・・・じゃなくって、
次世代の子供に伝えるのが使命ではないかと、
ちょっと格好良く思ったりするわけです。

そして

プロセスを求めるスタイルが、かっこいいと
思ってもらうことも大事かな。

カリブーを仕留めて、肉もツノもすべて自分の家に持ち帰ろうとする彼の意志は、まさに狩猟という快楽のプロセスを追求する行為そのもの、だったんでしょうね。






2011年8月14日日曜日

カリブーのおとり飛行機?



首尾良くカリブーを捕った(友人が)あとは、
ベルベットで覆われたなめらかなツノを
飛行機のステーにかけて乾かします。

このツノ、絵的にもイカしてるんですが、
なんと他の雄カリブーをおびき寄せるエサにもなったのです。

翌日、我々は、飛行機のそばでのんびりしていました。

すると、カリブーが飛行機に干しているツノをみて
オスの仲間かと勘違いして近寄ってくるではありませんか。

その距離、30mまで。

彼ら、目が悪いんでしょう。
我々が飛行機の後にいるのを知らずにずーっと立ち止まっています。

そこを友人が、338でズドン。

ジャックはアメリカ人っぽいジョーク

素晴らしい毛並みのカリブーは、
解体するのがもったいないぐらい美しかった。

しかし、飛行機にかけてあるツノを見て寄ってくるということは、
飛行機自体もなんであるのか、分からなかったのでしょうね。
それだけ、野生が濃いということでしょう。

野生動物が野生のままでいられる場所、、それがアラスカなんでしょうね。



2011年8月13日土曜日

本当に美しい景色の中で・・


いや〜ニセコの夏・・
程々の暑さがあるのだけど、夜になると涼しいですね。

また冬の厳しさから夏の緩さまで緩やかな傾斜で
静かに感じ取れるところは、
北海道の田舎の良いところでしょう。

北海道の夏を、ここまで満喫することは
最近、五年間なかったので・・いつも書いてしまいます。

そういえば二年前のお盆時期、アラスカ北緯70°の北極に流れ込む川の畔で
カリブーハンティングをしたことを思い出しました。

本当に美しい景色の中に飛行機で降り立ち、
静かな景色でキャンプをしながら、カリブーを狙う。

夢であった光景が、目の前にあった時の嬉しさが
またまたこみ上げてきました。

ブッシュパイロットやっててよかった・・と思う瞬間でした。

左に流れる川は、北極圏の川らしく、
生命感が感じられないほど透明で、
あまり沈まぬ太陽からの夕日は長く続くのでした。



2011年8月11日木曜日

クマの早朝見回り


今日も早朝から、クマウオッティング?に出かけました。
友人のD3+328(分かる人には分かる数字)と双眼鏡で
見張ってましたが、クマさんは出没せず。

しかし、ビート畑を見回りつつ、、
一雨降ったあとのニセコエリアは、涼しい朝で気持ちが良かったです。

夏は、日の出行動が涼しくて良いですね。
毛皮着ている動物の気持ちが分かるような気がします。

写真は、早朝の羊蹄山にかかるちぎれ雲たち。

大きな独立峰のような、
なにか「中心となるもの」のそばで暮らすというのは、
本当にこころ安らぐものです。

2011年8月10日水曜日

クマの深夜見張り


クマが出没して喰い荒らしたビート畑に、深夜から張り込んでみた。

午前2時:気配無しというか、見えないので車の窓とサンルーフを少し開けて音で確認することに。

午前3時:双眼鏡で確認するも、気配無し。
午前4時:かなり明るくなってきた、、けど見えない。

そして、友人もNikon D3をぶら下げて現場にやってきた。

いないべ・・

現場のボサには近づきたくないので、遠目で被害があるか確認。

ないな・・

昨日、クマのフンが道道を渡った場所で発見されたことをもあり、
さらに東へ進出したのではないか?ということで、
東にあるビート畑へいったが、気配無し。

これ以上、、東といってもなぁ。

まったく、クマの好きなようにやられているべ。
また出方を見るしかないな・・

クマは、撃つどころか、発見すらままなりません。
痕跡はあるんですけどね・・・

「クマ追っかけるのに深追いするものでねぇ」

いままで教わった師匠達が、口を揃えて発する言葉です。


しかし、新米ハンターなれど、
謙虚にじっくりと何年もかけて、
我が村のクマを追っかけてゆきたいと思います。

2011年8月9日火曜日

尾根を越えてクマさん、再来。

またひどくやられてますな・・

先週のクマが尾根を越えて別の農家にやってきました。
先週の被害場所には電気柵を設置したので、
こんどは反対側のビート畑へ。

クマも必死です。

いや、農家さんの方が必死か。



今度の農家さんも電気柵を張っていたのだが、
電気柵の終点であるコーン畑の方からすり抜けて
ビート畑にたどり着いたと、農家さんの証言。

いずれも夜なんだろうな。
今夜、双眼鏡片手に見張りしてみようかな・・

ある程度、出没ポイントの予想は付くものの
やはり時間というファクターがあると、
どうしても我々には手が出ないクマさん。

どうしましょ?

2011年8月8日月曜日

アプローチの詫び寂


釣りは数ではない、釣りで最も大事なのは、
釣りを通じて感じるさまざまな詫び寂を理解する「こころ」である。

まったく数を気にする書き込みがあったりして、
アホだなぁ・・・と思うこの頃です。

釣りに限らず、
狩猟でも何でもそうなんだけど、
自然とじっくり向き合うことこそが、
我々の求めるところであり、そういう素晴らしさって
言葉や数字にはしにくいのだ。

よく分からん人は、

湯川 豊氏の「夜明けの森、夕暮れの谷」を読んだらいい。

釣りにまつわる色んなエピソード、
ひいては我々自身の人生に照らし合わせられるような
渓や森の流れに癒されるのであって、漁や猟の数は二の次である。

ヤマベが、全身をくねらせて毛針に飛びついた時の感動や、森に潜むエゾ鹿に、ほとんどほふく前進のような姿勢で、息を殺しながらゾンメルでアプローチを試みる時の「あの瞬間」を求めて漁に出ているんである。

獲物へのアプローチの詫び寂を知らん人は、
出入り禁止と言うことで。

話は変わって、前職の友人から頂いたアナログカメラの紹介。


これは、知る人ぞ知るミノルタのTC-1。
1996年に発売された伝説のコンパクトフィルムカメラだが、
28mm f3.5のG-Rokkorの描写は、軽く一眼レフのレンズを凌駕するものでいまだに銘カメラと呼ばれている。

前職の友人から永久貸与。写真じゃわかりにくいが、
チタン外装が若干凹んでいるのは、友人がT-38のグレアシールドから
操縦席の床に4Gで落っことしたため。
それでもいまだ完動なのはさすがTC-1である。

フィルムは、曖昧な描写のなかに芯があるから美しい。

スタイルのある曖昧さを楽しみましょう。