たぶん10年ほど前に購入した
ZeissのDialyt(ダイヤリート)
この双眼鏡は、まだ私が現役戦闘機パイロットだった頃、
どうしても野生動物を見たくて購入したもの。
当時の値段で、11万円ぐらいしたように思う。
ネット上をいろいろと検索しているうちに
このZeissのDialyt 7×42が
抜群に見え味がよい
という評判をよく眼にしたので
熟考の末、、購入。
そして、覗いてみると・・
とにかくよく見えるのである
しかも、それが
「よく見える」だけでなく
「美しい世界として見える」のである。
像が明るいのはわかりやすいが、
解像感も凄く
像の中央部が異常なほどまでの立体感を持っている
のだ。ぜひ一度チャンスがあれば覗いてみるといい。
N社のものとは大きく「見え味が違う」はずである。
いまでこそカメラのMade in Japanは、信頼の証として
誇れるものであるが、双眼鏡の世界は
まだまだドイツ製が幅をきかせている。
Carl Zeissのマーク
Dialyt 7×42である
Zeissのコーティング技術の印である
T*P*(Tスター、Pスター)
と
Made in Germanyの刻印が。
当時は、飛行中に使うことなどあり得なかったが
アラスカで飛行している時は、こいつに非常に世話になった。
北極圏をたむろしているカリブーの索敵には
こいつの力がなければ無理であった。
とてもじゃないが肉眼だけでは発見は難しいのだ。
十数マイル先にいるカリブーの大群を
抜群の解像度と明るさで、
条件が悪い中でも、見つけ出してくれたのがこのDialytである。
おかげで、広大なアラスカ北極圏では、
カリブーの群れをかなり発見、識別することができた。
いかにも明るそうな形である。
そう、この双眼鏡は、夜に強い。
肉眼で見えないものが、この双眼鏡だと見えてしまう。
強烈に抜けの良いレンズなので、そこに何がいるのか、
すぐに分かってしまう恐ろしい双眼鏡である。
これで、夜の動物を何度観察したことか。
すでにこの機種
Zeiss7×42B/GAT*ClassiC
は製造中止になった様子で残念だが、
現在も狩猟を中心に大いに活躍しています
(これで見なきゃわかんないようなシカは獲れませんが・・)
私の所有する光学機器の中で
もっとも大事なもの
この見え味は、別の世界を覗いているようなものです
だから・・
あまりにも見え味が良すぎるので
「美しい嘘をつく」
と呼ばれているのです。
機会があればぜひ覗いてみてください。
by Zeiss信者
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